餃子

今日はスペインからの新婚旅行のカップルをお迎えしました。予約のやり取りから、旅先で食べた餃子がとっても美味しくてぜひ自分で作ってみたい!という熱意を感じていました。
野菜が沢山入った餃子は我が家の人気メニューで、皆で作るのも食べるのも楽しいパーティーに向いている料理です。是非一緒に作りたいと楽しみにしていました。

この日のメニューは主菜に餃子、副菜はきゅうりの胡麻酢和え、茄子田楽、鰹のたたきに薬味をたっぷりのせた小皿、ごはんに味噌汁でした。 お料理の好きなカップルで奥さんがリードしながら手際よく材料を刻み、調味料を合わせ、味噌汁の準備や茄子田楽用に茄子を焼きます。

鰹のたたきは、旬の日本の味としてお出ししていたところとても好評でしたのでこの頃の定番メニューになっています。近所のスーパーにほぼ毎日手頃で新鮮な鰹のたたきが手に入るので、薄めに切って、薬味にたっぷりのみょうがや紫蘇、おろし生姜をのせてポン酢で召し上がって頂きます。鰹はくせがある魚なのでちょっとしたチャレンジでしたが、今のところ100%のお客さんは「ん~!」と美味しいうなり声を共に召し上がっています。この「ん~!」という声をきくと「やった!」と心でガッツポーズをしてしまうほど嬉しいのです。 日本人にしてみれば当たり前だけど、外国からの方がレストランだと頼みにくいようなメニューを味わってもらいたいです。

餃子の話に戻りますが、クラスで餃子を作る時には皆さん餃子の皮にあんを包む作業はとても楽しんでくださります。 最初に見本を見せるのですが、「さあ、皆さん!1回しか見せませんから、からよーく見て下さいよ!笑」なんて子供に教えるように注意を引きながらデモンストレーションして見せます。お客さんご自身で作る番になると、「あら、フィリング(あん)が多かったわ!」「あなたの綺麗に出来たわね」「上手にできないわ・・笑」など、おしゃべりしながら、または集中している方もいらっしゃいますが皆で手を動かして同じ料理を作るのは楽しいものです。 時には「どんな形になっても餃子を焼いた後 up side down 上下裏返してお皿にのせるので、形はあまり関係ないんですよ」と声を掛けたりもします。

今日の奥様は帰国したらお友達を招待して餃子パーティーをしたいと餃子を包む作業も真剣でした。習いたい、と真剣な姿勢の方には私も持っている知識を全部教えたい。先日雑誌で読んだ餃子の作り方は、ひき肉を白くなるまでよく混ぜる、あんと皮の間に空気を入れないように包むと良いと書いてあったことを思い出して伝えました。そして後半はびっくりするくらい上手でした。また私を上回る出来上がりでした(汗)。

クラスで餃子を作る時はダイニングテーブルの上でホットプレートを使って焼きます。焼いている間にテーブルセッティングを済ませ、蒸し焼きにしたホットプレートの蓋を取り、ごま油で色よく焼き付けます。フライ返しでお皿にのせた餃子がちょうどよい焼き色で写真も沢山とっていかれました。

ランチタイムにはとても美味しい!と沢山食べていかれました。一緒にお出ししたきゅうりの酢の物や鰹のたたきのとても気に入っていらっしゃいました。

いつも最後に少しのデザートとお茶をお出しします。この日はちょうど頂き物だったカステラをデザートにしました。お客さんに「このお菓子はカステラといって、語源はスペイン語らしいですよ」というきっかけで話始めたところ、スペインにカスティーリャという地域があるんですよ、という話も伺いスペインのスイーツの話に及びました。

餃子に限らず、ご自身の好きなものをメニューにリクエストされる方が時々いらっしゃいます。家庭料理を教えているのでお店で食べたことがある味とは違うこともあるかもしれません。 それでも、来て下さったお客さんが帰国されてご自分のキッチンで作ってみるには特別な調味料や何日もかけて作った秘伝のたれは使えませんので身近にある材料で再現できるように心掛けています。 そして、期待していたように料理がおいしく出来上がり、満足して頂けた時には心から嬉しく思います。

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一期一会

本日のお客さんはイギリスからの夫婦。教師をされているご主人とライターの奥様。とても仲が良く、毎年夏休みには長い期間旅行に出かけているそうです。

順調に定番の鯵の南蛮漬け、茄子の田楽、きゅうりの胡麻酢和え、ごはん、味噌汁を作り、今日はサービスにマグロの漬けを一緒に作ってみました。日本のマグロは美味しいと言って下さる方が多いので、外食ではあまり出ないかもしれない漬け、我が家のメニューでよく登場する煮切りみりんと醤油で作る甘辛いタレで作る漬けを試して頂きとても喜んで頂きました。

 前回も書いたのですが、お客さんと最初に会う時はどんな方なのか少し緊張しますが、一緒に料理をして食事をする頃にはすっかり打ち解けています。会話の中からはご夫婦の暮らしぶりが伺えて、きっときれいな庭があって素敵な家にお住まいなんだろうな、など思いを巡らせます。

 私は大袈裟なのですがいつもこんな風に考えています。 世界中の人々の中で何かしらのきっかけで日本を知り、行ってみたいと思い、好きになり、その中の人々が日本に旅行に来てくださります。仕事の関係でいらっしゃる方もおります。更に和食が大好きで習ってみたい人、お料理が好きな人、日本の文化が好きな人がこのMusubi Cooking Class に来てくださるのです。きっと旅行に来られるのもどこの国も同じで仕事を調整したり、経済面を考えたり、旅行中のスケジュールを同行される方とすり合わせたり。充実した休暇を過ごすために沢山の段階を踏んでようやく私の教室に来てくださるのです。

 この何百万、何千万(もっと?)分の一のご縁ですから、せめて我が家に来て下さった方には料理だけでなく、この先の旅行やこれまで日本で滞在した思い出も素晴らしいものにしてもらいたいと心から思っています。

 この日はちょうどお盆休みの前で交通機関は大混雑を予想されていました。会話の中で、これから名古屋経由で長野方面に行く予定なのでこの近くで切符がとれないかというご質問。お盆は公休日でない為混雑予測は難しいのかもしれません。しかも行き先がメジャーな場所ではなくローカル列車を乗り継ぐような場所なのです。今から切符取れるかな、とそれを聞いて私の方が慌ててしまい、一緒に近くのみどりの窓口へ向かいました。

 長い列に並び窓口の方に行き先を説明して目的地の切符を手にすることが出来ました。後に聞いたのですが、ローカル線の旅も車窓から見える景色がとても素敵で乗り継ぎの駅でも楽しく過ごされたそうです。

 そんな風に、旅の感想を頂けると本当に良かったと思います。しかし、このご夫婦ならたとえ混雑していたとしてもそれも日本での経験として楽しんでおられたのかもしれません。いろんな考えが頭によぎるのですが、とにかくこんなに優しいご夫婦に会えたことをありがたく思います。

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 この日に限らず、教室にいらしたあと、皆さんどんなところへ行ってみたいか、どんなものを買いたいかなどを聞いて出来るだけ応えられるようにしています。最後まで日本で充実した時間を過ごしてほしいので、ついついお節介をしてしまうのですが。

 そして日本での滞在は素晴らしいものでした、というメールを頂くと本当に嬉しくなります。今後もこの一期一会の機会を大切にしていきたいです。

 

 

素敵なご家族 そして反省点

今日はアメリカ・ニュージャージーから6人家族が料理教室にいらっしゃいました。優しく、面倒見のよいお父さんとかわいらしいお母さん、そして4人のお子さん、長男20歳、長女18歳 次男16歳 三男14歳の家族構成でした。本当に素敵なご家族で、このような方々とお会いできたことが宝なのだと感じたほどです。

 予約は長男がして下さり、メールを通じてメニューの相談をしていました。マーケットツアーが出来ますか?という問い合わせに、教室の前に行くことは可能の旨返信し当日は少し早めに集まり大き目のスーパーマーケットをみて回ることになりました。

 後に聞いたのですが、毎年夏休みに家族旅行をするのが欠かすことのない恒例行事でその旅行の計画は家族のメンバーが毎年交代でするそうです。今年は長男の担当で当料理教室を選んでくださったので、私も家族の皆さんに満足して頂けるように、最善を尽くそうと思いました。

 この日は教室を午後に予定して、最寄りの駅に集まったのは午後1時でした。会ったときには時差ぼけと蒸し暑さにすでにお母さんの口数が少なく心配したものでした。

 涼しいスーパーマーケットでは皆さん、どの商品がどこの国から輸入されているかに興味を持たれ、キャンベルスープや ハインツなどを見て喜んでおられました。ご家族のお父さんは料理と一緒に楽しみたい、とビールと日本酒を購入していました。

 買い物が終わるとうだるような暑さの中15分ほど歩いて自宅へ向かい、料理を始めました。お母さんとティーンエイジャーの男の子はお疲れで動けない様子でしたので椅子に座ってリラックスしてもらいました。

お父さんと長男、長女の3名には天ぷらを沢山揚げてもらいどうにか食事が揃いました。

 料理を作り終えた時点でお父さんと長男以外4名は食もあまり進まないようでした。それでも長男とお父さんは会話を盛り上げて下さり楽しい時間が過ぎました。

最後に本当に残念な事でしたが、この日は大量のお残しが出てしまいました。魚屋さんに予約してもらった卸した魚も出汁をとった味噌汁もご飯も沢山廃棄しなければなりませんでした。

素晴らしい家族でしたが、文化が違うので仕方ありません。私も思い起こせば次回に生かせることもいくつかあります。日本の暑さは蒸し暑さもある事をお知らせしておく、盛り付けは最初はお上品に少しずつ、そしてお替り(seconds)をテーブルの真ん中に用意するように等。

 各国ごとに、食の習慣が違うので食事を全部頂くのがかえって失礼にあたるところもあるそうです。出来るだけ残さないで食べて下さい、と心の中では強く思っていますがそれを受け入れてもらうのは難しいので、少なめに盛り付けて食べられるだけお代わりを用意するのが最善なのではないかと思いました。

 その教室以来、クラスがある時には待ち合わせ場所から自宅へ向かうまでの間、日本に到着してどのくらいか、時差ぼけがあるか、夏の間は特に日本の暑さには慣れましたか?などできるだけ早い段階で様子を伺うように心がけています。

 クラス終了後、長男にサンキューメールを出しましたが返事が来ることが無く、ご家族が楽しんで頂けなかったのではないか、企画して下さった方に悪かったな、としばらく暗い気持ちでいました。

 しかしそれから1週間ほどたった時、長男からメールがありました。メールに気付いていなかったお詫びと貴重な経験をありがとう、家族みんなが楽しんでいました。マーケットツアーも日本の生活が知れて良かったと書かれていました。

 心配の雲が払拭されたような、そのメールでとても安心したことは忘れないでしょう。喜んで頂けて、本当に良かったです。

 

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クラスの段取りに一歩前進

今日は4人のアメリカ人グループのお客さんと1名のイギリス人男性、そしてイギリス人のフォトグラファーはクラスの取材に来られました。

 

人と人の相性ってuniversal,(世界共通)なのですね。みなさんそれぞれ各国各都市からいらっしゃいますが、瞬間に意気投合される方々がいらっしゃるのです。今日出会ったお客さん同士は待ち合わせの時点ですぐ仲良くなり、にぎやかに自宅へ向かいました。お客さん同士仲良くして下さると、それだけで嬉しくて安心します。

 

そしてこのクラス、更に盛り上がるのです。アメリカ人4人グループの中で二人の女性はChristina Christine というお名前で似ている為、すでにそのお仲間の中で何故かAkiko というニックネームがついていました(笑)。クラスでは、そのアイデアを頂き、というか悪ノリして、皆さんに日本語の名前を付けて、クラスの中で呼び合うことにしました。

 

そして、Akiko, Shigeru, Sachiko, Yoko, Sho, Ben という昭和な名前を付け、ネームプレートもしっかりとエプロンに貼ってもらい、クラスではお互い日本の名前を呼び合いましょう、というルールにしました。この日本の名前がまた皆さんが喜んで下さり、それだけで盛り上がった、というわけです。

 

毎回6名のクラスの時は我が家の狭いキッチンだけでは動けず作業も限られてくるので、カウンターやダイニングテーブルをフル活用します。料理中には持て余している人がいないか、時間内にクラスが終われるか、キッチンがごちゃごちゃしていないか、ごはんを炊くのを忘れはいないか、などとても気を遣います。

 

これまでは、その日に使う食材や調味料を一緒に出しておいて、料理の段階でお客さんに分担してから、包丁の入れ方、切り方などを説明していました。6名ですと、お1人お1人に説明できる時間がありません。最初の人に人参の千切りをお願いしたら、3人目の方に味噌汁の具を切ってもらう説明をすると、その頃には最初の人参千切りが出来上がっています。

出来るだけ皆さんご自身で作ってみるhands on クラスにしたいので作業が同じくらいしてもらえるか気を配ります。

 

今までも56名のクラスがありましたが、上記のように持て余してしまう光景がちらほら、でも自分でも手を動かさないと進まない状況がよくありましたので試行錯誤を繰り返しているところです。特にこの日はTokyo.com の撮影取材が入りましたので、てんてこ舞いになっているところを撮って頂くよりも、少しでも整ってる方が、写真おさまりが良いですし。

 

 

今回は事前に野菜を料理ごとに分けて切りやすいように準備をしておおよその分担を考えておきました。これが想像を超えるほど、クラスがスムーズでした。楽しくクッキングをした後はランチタイム。みなさんそれぞれ観光のおすすめなど情報交換をされながら、「お料理美味しいですね」ですとか「ビールがあったらもっといいな」「あれば良かったですね(笑)」など会話も弾みます。この時間の中で自分のおすすめのお店などを共有します。

 

皆さんが楽しんで下さったようで今日もとても良いクラスになりました。このように、いつも素敵なお客さんに助けられています。

 

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Photo by Ben Beech Tokyo.com

食材について①

今日はベルギーからのご夫婦とフランスからの男性、そしてしばらく東京に滞在しているフランス人の若い女性がいらっしゃいました。今日は偶然に皆さんフランス語を話される方が集まったクラス。情報交換をされた(多分??)フランス語で盛り上がっておられました。

 

教室でのメニューは鯵の南蛮漬け、きゅうりの胡麻和え、茄子田楽、薬味をたっぷりのせたカツオの刺身、ごはんと味噌汁でした。

 当クラスのメニューに関しては、和食の基本調味料(醤油、みりん、酒・味噌)が手に入ればどの国でも和食、又は和食に近い料理ができるようにレシピを提案しています。

 材料に関しては、名称が同じ野菜でも形や味が違うことが多いです。  例えば、茄子はどの国でも手に入るので夏から秋にかけてで教室ではよく使う食材です。 日本の茄子は一つが掌に収まるほどの大きさでへたが紫色です。しかし、アジア以外ではどっしりとして掌いっぱいに広げた大きさでへたが緑色の、いわゆる米茄子が主流です。教室では味噌の紹介とともに田楽味噌を作り、揚げ焼きにした茄子にのせるのですが、お客さんには日本独自の茄子は味が濃くてジューシーで美味しいですねと言われることが度々あります。

 教室に来られた方には、自国で茄子田楽を料理するときのアドバイスをします。米茄子は皮が固いのでところどころ縞状に剥いて、焼くときには油も吸収するので多めの油を使って料理をすることを勧めます。上手に揚げ焼きにすると、とろっとした食感が田楽味噌とよく合います。

 また、同じようにきゅうりも手に入りやすい食材として多用します。 日本のきゅうりは細くやや短く、種があまりないのが特徴です。ピクルスに使われる短くて太いきゅうりもありますが、種が多く皮が厚いので和食を作る時には工夫が必要です。きゅうりも日本のものと比べると皮が厚く固いので、茄子の様にピーラーなどで縞状に剥き、縦半分に切り、種の部分はスプーンでくり抜くようにしてから同じように料理すると良いですよ、とお伝えしています。

 日本の長ネギもアジア以外で見かけることが少ないので、日本でいう青ネギのような(spring onion でも代用できると伝えています。

 教室に来られる皆さんが料理好きで、自国に帰っても和食を作ってみたい、という方だけでなく、日本の家庭ではどんなものを作って食べているんだろう、と思われる方もいらっしゃるので、食材の手に入りやすさに関わらず、日本でしかないけれど旬の食べ物も紹介しています。

 夏の間はカツオのお刺身をみょうが、紫蘇、生姜をたっぷりのせてほんの少しずつお試し頂きました。カツオはたたきでないので、ちょっと味がお口に合うかな?と思いましたが、皆さん美味しそうに召し上がって下さりました。

 教室に来られる方の目的も、自宅に持ち帰って和食を作ってみたい方や、ローカルの食体験をしてみたい方など様々ですので、皆さんに少しでもお役に立てる情報の引き出しを作れるようにしたいと思いました。

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おもてなし 

今日はイギリスからの若い夫婦が来てくださりました。前日に東京に到着した翌日に教室にいらっしゃいました。滞在中は広島などにも旅行に行かれるそうです。

 通常は予約の段階でメニューを決める等お客さんとやり取りするのですが、その短いやり取りでもお人柄を伺い知れ、当日待ち合わせ場所でお会いするをワクワク・ドキドキ、時にはヒヤヒヤ(汗)良い人だったらいいな、と思いながらほとんどの場合緊張しています。

今回は奥さんがご主人の誕生日の為に料理教室をプレゼントしたい、という内容でした。言葉使いが知的で、素敵な方を想像していましたところ実際とてもチャーミングな方で、やはりご主人も同じく物腰柔らかで映画に出てくるような素敵なカップルでした。 いろんな方とお会いしているうちに、今度は人間観察にも興味がわいてきます。(笑)この方の誕生日プレゼントを成功させるために、出来る限りのことをしてあげたいと心を込めて教室を始めました。

 毎回お客さんは家に到着するとまずは手をきれいに洗ってもらい、テーブルに着席の後冷たい麦茶をお出しします。「これはお茶の種類で、ローストした大麦から出来たものです。日本の夏の定番の飲み物で、赤ちゃんからお年寄りまでみんなに親しまれていて、たぶん、どの家庭にも冷蔵庫に入っている飲み物なんですよ」といって提供します。

料理教室なので料理をすることが目的なのですが、毎回お客さんには自宅に招いておもてなしをするつもりでいますので、来てくださる方に、日本の生活習慣をお知らせしつつまずはリラックスして頂きたいと心がけています。

麦茶はほとんどの方にとって初めて口にする飲み物で、気に入って飲んでくださる方が多いです。しかしここで毎回言葉の壁があり、”Barley” という発音がうまくできず、通じない時には大麦を絵にかいて説明することもあります。それでも通じない時がありますが(汗)そんな時は”Wheat family” 等の単語を並べて、皆さんにとって未知の食材ではない事だけは伝えています。

 この日メニューは鯵の南蛮漬け、きゅうりのゴマ酢和え、茄子田楽、カツオのたたき、ごはんと味噌汁でした。通常副菜は2品ですが、前日にスーパーへ買い出しに行ったところ旬の新鮮なカツオのたたきが目に入ったので、日本でしか味わえない旬の味を試して頂きたく、ほんの少しですが、鰹のたたきにみょうが、生姜、紫蘇をたっぷりのせた小皿も用意しました。 

料理しながら日本とイギリスの調理器具など違いなど会話しながら楽しく実習しました。特に長い箸、菜箸に興味を持たれて、箸で料理をするのね!と喜んでおられました。 

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もはや当教室の定番となった南蛮漬け、胡麻和え、味噌田楽は今回も好評で、鰹のたたきも美味しい、と喜んで頂けてほっとしました。 そして最後にいつも手作りの抹茶ケーキをお出しするのですが、今回はお誕生日ということでサプライズに抹茶のカップケーキにフロスティングをして、キャンドルをともしてサーブしました。

 食事中もその後のお茶の時間も楽しい話が尽きず、イギリスでのお仕事など興味深い話を伺いました。 すっかりリラックスした後私が「毎回どんなお客さんが来られるのか、いつも最初は緊張してドキドキするんですよ」と話すと、彼らも「私たちも、異国の一般の家にお邪魔するからとっても緊張していましたよ」と仲良くお顔を見合わせながら仰いました。

 そうか、緊張しているのは私だけではなかったのか、とこの時改めて気づきました。私は以前客室乗務員の経験がありますが、お客様へのサービスは搭乗されてから、ひいては予約の電話からと教育されたことを思い出しました。 

 今の教室でのサービスを考えると、最初の予約のメールから少しでもお客さんに安心してもらい、待ち合わせ場所で対面し、家に来てもらう時にはリラックスしてもらうことも「おもてなし」なのだと感じました。かつての仕事の経験がこんな時に役立つものなのだな、と思ったのでした。

Halal Food Class   ハラールフードの回

回予約をして下さった方は日本人の女性社長さんで、社員である料理好きのエジプト人の女性に和食を教えてほしいといったリクエストでした。そしてそのエジプト人女性はイスラム教徒なのでお酒と豚肉を使わないで料理をできますか?というご質問でした。

 

ハラールフードとは、イスラム教の戒律に沿った食事です。主に豚肉とお酒は口にしてはいけません。 厳格なイスラム教徒の方は豚肉やお酒を扱ったキッチンで料理をしたもの口にしてはいけませんので、予約の時点でよくこちらで出来る事・できない事を明確に伝えておきました。

 

アメリカに10年程住んでいた経験上、多様な人種、宗教の方と食事をする機会があり、また大学院の専攻 Food Studiesでも各宗教の禁じられた食べ物を広くリサーチしましたので、理解の上やりとりが始まりました。

 

日本人女性とのメールでしたので、以下の件を確認してもらいました。

 

  • 我が家では豚肉もお酒もキッチンで使用するのですが大丈夫かどうか
  • 材料はスーパーマーケットで買うのでハラールの認証を得たものではない旨
  • 和食にはお酒は欠かせないのでお酒を使わないと本来の和食らしい味とは変わってしまうこと。

 

確認事項はクリアしメインメニューは天ぷらとなりました。お休みに帰省するので家族に和食を作ってあげたいのだそうです。どこの国でも揚げもの料理がありますのでちょうどよかったです。

 料理教室当日、待ち合わせ場所で素敵な女性社長さんと美しいエジプトの女性と落ち合いました。エジプトの女性は日本語がお上手で、日本語の勉強になるので今日は日本語で教えて下さい、という嬉しいオファー。はい、持っている知識全部お伝えします、なんでも質問してください!()

 この日作ったのは野菜や鯵の梅紫蘇天ぷら、きゅうりの胡麻酢和え、焼き茄子・味噌汁と自国でも手に入りそうな材料を使った料理を中心に日本の旬の味を食してもらいたくて薬味をたっぷりのせたカツオのたたきを試食してもらいました。

 メニューの中で本来日本酒を使うものは天つゆのみでした。今回はかつお節、昆布、シイタケで出汁を取ったものに醤油と塩で味付けしたものを天つゆにしました。またその他に天ぷら用に抹茶塩・青のり塩とゆかりを用意してみたところ喜んで食べて下さりました。

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 食事中、参加された皆さんのお話を伺うのが毎回の楽しみです。今回もお二人のお仕事がとても楽しいこと、社長さんの社員の方へのお気遣などが伺えて、日本語なので更に理解が深まり(!)楽しませて頂いた会となりました。本当に素敵な方々でした。

念のためですが、今後このように外国人の方と一緒に食事をされる方がいらっしゃいましたら、宗教と政治の話題は避けたほうが良いです。又、ハラールフードは豚由来の食物が禁じられていますのでゼラチンも使用が出来ませんので注意された方が良いでしょう。

 

 

 

(祝)初めてのラーメンクラス

ラーメンは今や寿司やてんぷらを凌ぐ世界的に知られている日本の人気の食べ物となりました。 私がニューヨークに住んでいた2008年頃にはmomofuku というラーメンバーが出来たばかりで、それが行列のできるお店として有名になりました。 ラーメンといえば、音を立てて食べる食べ物で日本人以外にはなかなか受け入れられない食べ物だと思っていたので、人気店と聞いて意外!と思った記憶があります。 確かにカップ麺はNisshin としてどこにでも売っていたので誰もが食べたことが味であったのかもしれません

さてラーメン、我が家では家で作るどころか外食でも年に1度程度食べるくらいです。ラーメンのリクエストに、市販のラーメンのたれを使っても良いのかと本気で思っていましたがマネージャーからNGがでました(当たり前!)。

ラーメンスープの作り方のリサーチが始まりました。Cook Pad や他レシピサイト、図書館で本を借りてみたり、本屋さんで立ち読みしたり、いつもなのですが、しばらくはレシピ開発で頭がいっぱいになります。

 いろんなレシピを参考に、世界中手に入りやすい材料で自分なりに味を想像しながらレシピを起こしては試作をしてみます。問題は、クラスの時間内(2時間)以内にお客さんの前で完成させなければいけません。時間を計りながら味噌ラーメン、醤油ラーメン、チャーシュー、煮卵、トッピング。それぞれ作っては家族に試食してもらい試行錯誤を繰り返しました。この時、家族はあまりラーメンを食べないので美味しい、と思える味をよく知らなかったのですが(笑)。

 ぎりぎりまでレシピの修正を重ね、ラーメンクラス当日を迎えました。4人家族とお1人様のお客さんで計5名でした。メニューは味噌ラーメン、餃子とたたききゅうりの中華風です。

 試食の時間を除いて2時間強で作り方の説明と実習を終わらせるために、前日に鶏がらスープとチャーシュー、煮卵を作っておきました。  当日はラーメンスープの味付け、肉味噌、野菜炒めを作り最後に麺を茹でて、お客さん各自でラーメン鉢に盛り付けてもらい、あつあつを食べてもらいます。

 餃子もひき肉と野菜のあんを餃子の皮で包むのが意外にも盛り上がり、冷たくしたたたききゅうりも好評でした。

 ラーメンの試食の時間、いつもお客さんが食べているときに聞こえる「Umm…」(う~ん、美味しい!)という声が聞こえてこない(汗)、お口に合ったか大変心配な時間(!)たまりかねて「どうですかー?How do you like Ramen?」と聞いてみるとみなさん、二つ返事て美味しいよー!美味しい時は静かなんだよ」と言って下さて、ひとまず安心しました。

 家族の中の14歳の少年は今日のメニューだけでは足りなかったらしく、念のため炊いておいた2合の白いご飯をきれいに食べていってくれました。みなさん、完食して下さりお腹いっぱいで満足そうでした。

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その後このファミリーのお母さんが、ラーメンのレシピ、今日で10回作りましたよ、という嬉しい写真付きのメールを下さりました。

 私にとってはかなりチャレンジングなレシピでしたが、クラスに来て下さった方が自国に帰っても喜んでもらえたことがとても嬉しく思いました。

 

刺身クラス (鯵のなめろう)

今日のお客さんは海外からの留学生で、この夏それぞれの国に帰る予定の女子3名男子1名の若い4名でした。

今回予約して下さったのはバースデーを迎える女の子のイギリス在住のお母様で、仲良し4人に日本での最後の思い出になるクッキングクラスをプレゼントしたい、という趣旨でした。そしてそのお母様とメールをやり取りする中、メインディッシュは皆で“sashimi”を作ってもらいたいとのリクエストでした。

メインディッシュは刺身・・・、一尾をおろして刺身を作る?柵を刺身風におろして盛り合わせる? 柵を切り分けるというのでもいいのかしら??

一尾をおろすとしても、緊張感をもって包丁を握らないと怪我の危険性がありますのでクッキング・パーティーのような楽しむクラスでは不向きです。しかも、魚を一尾自宅で捌いたもので、万が一寄生虫などが魚にいて、お客さんに何かがあったら大変なことです。 ちょうど1か月前に食品衛生責任者の講座で魚の寄生虫アニサキスの恐ろしさを聞いたばかりです。私としてはそこまでリスクのあるクラスは避けたかったので予約されたお母様と何度かメールのやり取りをした後に鯵の刺身となめろうを作ることになりました。(このメールのやり取りのなかで誤解があったりとなかなか順調ではなかったのですが)

しかし、鯵のおろし方を教えるといっても自分で魚を下ろすのは10年以上前のアメリカでのクッキングスクール以来です。2週間のうちに鯵を下ろすことを教えなくてはならないので、まずは自分で下ろし方を習いに行きました。ネットで探したところちょうど見つかり、教室で基本を習った後は自宅で大量の鯵を買っては練習しました。

さて当日、この日は本当にドキドキしてお客さんを迎えに行きました。本日参加のお嬢さんご本人は最後のテスト期間でほぼ連絡が取れなかったので、お会いした時にSashimi とは、鯵のなめろうでも良いのか、クラスでは刺身では食べない旨再度確認したところ、それで大丈夫ですよ、と快い返事をもらい随分安心しました。がっかりされて、お帰りになってしまうのではないかと心配しましたのでほっとしました。

テストが終わった安堵もあったのでしょうか、皆さん終始和やかで楽しいクラスとなりました。鯵の三枚おろしは私以上に上手にさばいて下さり(笑)、みそや薬味と和えたなめろうも大変喜んでもらえました。

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今回は参加されないお母様とのやり取りで、きちんと内容を説明する英語力が足りないことを反省した回となりました。

クラスが終わった後、お母様に様子を写真と一緒に報告したところ、参加されたお嬢さんからもありがとう、の電話をもらったわ!と喜んで頂けた様子のメールを頂きました。この言葉を聞いて初めてほっとしたクラスでした。

 

 

スイスからのお客さま

今日はスイスからの素敵なカップルを迎えました。女性のナンシーはとにかく料理が好きで、日ごろから各国料理を作ってみるそうで、和食も大好きだそうです。キッチンに立つと手際がとても良いのに驚かされました。

 

私の教室では、調理に入る前に調味料やその日に使う食材のレクチャーを30分ほどします。とくに味噌には時間をかけて、東北、信州、名古屋、京都、九州の代表的な味噌を日本地図を見ながら紹介し、テイスティングもしてみます。

 

お客さんの多くは東京滞在の前に京都・大阪・広島へ向かう方、またそれらの都市へ行ってきたあとに東京に滞在される方もおり、地図をみながらそれぞれの地方の料理を味噌と合わせて紹介しています。

 

彼らはこれから京都・広島方面に旅行をされるそうなので、京料理でよく使われる薄口しょうゆと関東で使われる醤油の違いや白みそ、広島でおすすめのお好み焼きに使われるかつお節などを中心に話しました。関心を持たれ質問しながら聞いて下さるのでついこちらも熱が入ってしまいます。

 

今日のメニューは鯵の南蛮漬け、茄子と厚揚げの味噌田楽、きゅうりの胡麻酢和え、トウモロコシごはんと味噌汁です。  初夏なので季節の野菜を使ったさっぱりしたメニューにしました。 きゅうりの胡麻酢和えは、胡麻和えに酢を少し足した実家の母の味です。

 

順調に料理を終えてランチの時間になり食卓を囲みました。どれも彼らにとって初めての味だそうで「おいしい!」と言いながら沢山食べて下さりました。中でも特に気に入って下さったのは味噌汁でした。この日の具はえのき、小松菜、豆腐でした。 男性の方がとくに喜んで下さりました。フランス系のスイス人で、味噌汁を「miso」と言われるそうで「nice miso!!」と言ってました。

 

いつも、食卓を整えお客さんが料理の写真を撮り、「頂きます」と言って食べ始めます。一緒に食事ができるように自分の用意もするのですが、和食が気に入って下さるか、おいしい、と思える味に仕上がっているか心配で、お客さんが実際に食べて、「おいしい!」と反応してくださるまでなかなか食事が喉をとおらないのです。

 

美味しい、と言っていただくと本当に嬉しく、和食を少しでも紹介できることを誇りに思います。

 

家に帰ったら作ってみますね、と料理好きのナンシーは言って下さり帰りました。彼女の事ですから、きっとおいしい地元の野菜を使って美味しい味噌汁を作られることでしょう。

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