おもてなし 

今日はイギリスからの若い夫婦が来てくださりました。前日に東京に到着した翌日に教室にいらっしゃいました。滞在中は広島などにも旅行に行かれるそうです。

 通常は予約の段階でメニューを決める等お客さんとやり取りするのですが、その短いやり取りでもお人柄を伺い知れ、当日待ち合わせ場所でお会いするをワクワク・ドキドキ、時にはヒヤヒヤ(汗)良い人だったらいいな、と思いながらほとんどの場合緊張しています。

今回は奥さんがご主人の誕生日の為に料理教室をプレゼントしたい、という内容でした。言葉使いが知的で、素敵な方を想像していましたところ実際とてもチャーミングな方で、やはりご主人も同じく物腰柔らかで映画に出てくるような素敵なカップルでした。 いろんな方とお会いしているうちに、今度は人間観察にも興味がわいてきます。(笑)この方の誕生日プレゼントを成功させるために、出来る限りのことをしてあげたいと心を込めて教室を始めました。

 毎回お客さんは家に到着するとまずは手をきれいに洗ってもらい、テーブルに着席の後冷たい麦茶をお出しします。「これはお茶の種類で、ローストした大麦から出来たものです。日本の夏の定番の飲み物で、赤ちゃんからお年寄りまでみんなに親しまれていて、たぶん、どの家庭にも冷蔵庫に入っている飲み物なんですよ」といって提供します。

料理教室なので料理をすることが目的なのですが、毎回お客さんには自宅に招いておもてなしをするつもりでいますので、来てくださる方に、日本の生活習慣をお知らせしつつまずはリラックスして頂きたいと心がけています。

麦茶はほとんどの方にとって初めて口にする飲み物で、気に入って飲んでくださる方が多いです。しかしここで毎回言葉の壁があり、”Barley” という発音がうまくできず、通じない時には大麦を絵にかいて説明することもあります。それでも通じない時がありますが(汗)そんな時は”Wheat family” 等の単語を並べて、皆さんにとって未知の食材ではない事だけは伝えています。

 この日メニューは鯵の南蛮漬け、きゅうりのゴマ酢和え、茄子田楽、カツオのたたき、ごはんと味噌汁でした。通常副菜は2品ですが、前日にスーパーへ買い出しに行ったところ旬の新鮮なカツオのたたきが目に入ったので、日本でしか味わえない旬の味を試して頂きたく、ほんの少しですが、鰹のたたきにみょうが、生姜、紫蘇をたっぷりのせた小皿も用意しました。 

料理しながら日本とイギリスの調理器具など違いなど会話しながら楽しく実習しました。特に長い箸、菜箸に興味を持たれて、箸で料理をするのね!と喜んでおられました。 

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もはや当教室の定番となった南蛮漬け、胡麻和え、味噌田楽は今回も好評で、鰹のたたきも美味しい、と喜んで頂けてほっとしました。 そして最後にいつも手作りの抹茶ケーキをお出しするのですが、今回はお誕生日ということでサプライズに抹茶のカップケーキにフロスティングをして、キャンドルをともしてサーブしました。

 食事中もその後のお茶の時間も楽しい話が尽きず、イギリスでのお仕事など興味深い話を伺いました。 すっかりリラックスした後私が「毎回どんなお客さんが来られるのか、いつも最初は緊張してドキドキするんですよ」と話すと、彼らも「私たちも、異国の一般の家にお邪魔するからとっても緊張していましたよ」と仲良くお顔を見合わせながら仰いました。

 そうか、緊張しているのは私だけではなかったのか、とこの時改めて気づきました。私は以前客室乗務員の経験がありますが、お客様へのサービスは搭乗されてから、ひいては予約の電話からと教育されたことを思い出しました。 

 今の教室でのサービスを考えると、最初の予約のメールから少しでもお客さんに安心してもらい、待ち合わせ場所で対面し、家に来てもらう時にはリラックスしてもらうことも「おもてなし」なのだと感じました。かつての仕事の経験がこんな時に役立つものなのだな、と思ったのでした。

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